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観て参りました、パッション。あまり身構えすぎていたからなのかもしれませんが、いろんな意味で肩透かしを食った感じが最初から最後まで。なんじゃこりゃ?というのが一番の感想です。浅くて薄い。そこそこ泳ぐつもりで水に飛び込んだらくるぶしすら水に浸からなかった、みたいな、、、。もしくは、出汁の出ていない蕎麦を、とりあえず塩だけたっぷりかけて食べさせられているような、、、。内容以前に、映画の作りの稚拙さが気になって仕方ありませんでした。
震えたり感動したりできるものなら、ああいいさ、私だって人並みに震えてみせるのだって吝かではないさ、と、破れかぶれな気持ちでいたのですが、震え所がどこなのかさえ分らずじまい。、もちろんメル・ギブソンがどこでどういう風な反応を期待しているかは痛すぎるほど分りましたが、、、。というか、そういうところになると音がうるさい(笑)。
まだ始まったばかりで、しかも今日がレディースデイだったからだとは思いますが、上映時間の約一時間半前に行って整理番号218番、上映数十分前には満員という驚異の混雑っぷり。いらしていた方々がどういった興味で集まったのかは甚だ不明瞭ですが、、、、それならば『奇跡』(カール・ドライヤー)なんか、映画館がはちきれるほどの人だかりになったっていいのでは?という素朴な疑問が。どこかで便乗企画「ザ・キリスト映画大特集!」とかやっていないのでしょうか。。。
あと、「残酷」とか、「ショッキング」とか言われているようですが(まあ確かにそれはそうなのでしょうが)、小学生のころ普通にスプラッター映画を見ていた身からすると、大したことなかったです。それよりよっぽどERの手術シーンの方が指の力が抜けます、、。ヨーロッパやアメリカの教会にどーんと飾られていたリアルな血みどろのイエス像(よくあった)とか、向こうの美術館の四分の一くらい占めるのではないかと思われたイエス(や聖人たちの)受難・殉教場面を描いた絵画など、キリスト教圏ではそういった残酷画像には事欠かないと思うのですが、、、。
そういえば、今日は誕生日でした。誕生日にパッション。前はクリスマスイヴにバトル・ロワイアルでしたが。母にはプレゼント代わりに、「この調子だとあっという間に30ね」と、なにやら穏やかでない言葉を戴きました。