群盲象を撫でる

昨日は毎月恒例の映画の日でしたので、そろそろ終わってしまいそうな『エレファント』(ガス・ヴァン・サント監督)を観て参りました。
これは、こわいねえ、こわい映画だねえ(淀川さんの口調で)。クローズアップされて出てくるのは、そのままのキャストで「ビバリーヒルズ高校白書」のような、もしくは「超能力学園Z」(こちらはちょっと無理かもしれませんが、、、)すらも撮れてしまうようなお約束の登場人物たち(=リアルなハイスクールキッズですよね、いわゆる)なのに、彼ら、彼女らの物語はなんのオチもつかないまま突然次々と撃ち殺されていくわけで。
観ている側はもちろん最初からどうなるかは分かって観ているわけですが、ロールプレイングゲームをやらされているかのような、追い越すことも逸らすこともできない視点のまま淡々と進んでいく時間軸を何度も何度も行きつ戻りつしながらちょっとずつ進んでいくというのは、かなりこわかったです。観ていて不整脈が起きました(よく起きます)。
たどたどしいエリーゼのためにといえば『ベニスに死す』ですが、あのタッジオの流し目ったらありません。そりゃあ白粉塗って髪を染めて後を追いかけるのも無理ありません。後を追うといえば川端の『みずうみ』を今読んでいるのですが、こちらは感覚も言葉も熟しきってもはや腐りかけているようで、こわいです。こわいものばかり!
今疲れているので支離滅裂です。
今日の昼ご飯は、カバンの中へひとつ忍ばせておいた笹団子で、おいしかったです。