歌舞伎揚

先日近所のスーパーで歌舞伎揚(大好物)を買い、家に帰って口中に涎を充満させながら開封したところ、途端になんともいえない悪臭(工業系)が立ち上りました。

どうやら内袋のビニールが出所のようでしたが、非常に体に悪そうな類の、あまりに強烈な匂いに、いかにかのせんべいの好きな私もとうてい食べる気が起こらずにしばしうなだれておりましたが、こんなに大好きな食べ物が目の前にあるのに食べられないとは一体どういうことだ、と次第に腹が立ってきて、油でヌメついたままの指先でお客様センターへコール致しました。

電話ではいかに私が幼少時から歌舞伎揚を好いているか、その歌舞伎揚からあんな嗅ぎ慣れない変な匂いがしていかにショックを受けると共に悲しく思ったか、等々を、滾る情熱を押さえつつクールな調子で(もう大人ですので)述べましたところ、大変申し訳ありませんがどうぞお品をお送り下さい、と丁寧に応対されまして、まあ、送ったのが二日前でした。

そして、本日、天乃屋(歌舞伎揚の会社)から私宛に箱が届きました。中を開けると、お詫びの手紙と共に、これまで見たこともなかった天乃屋製品(歌舞伎揚系のせんべい菓子類)の詰め合わせが!!!!!もちろん歌舞伎揚の新しいものも入っておりました。

やっぱりこうでなくっちゃあいけねえ、と思いながら早速茶を啜りつつ、テーブルの上いっぱいに広げたせんべいを次々と食べましたが、やはり歌舞伎揚は外せない、と再確認すると共に、どれもとても美味しく戴きました。

どうも、ご馳走様でした、と思いました。