SHOAH

昔、一部だけ見たのみで長らく中断していたクロード・ランズマン監督の『SHOAH』を、とうとう延べ約9時間30分全て見終りました。

この一月で4回に分けて見ましたが、正直、こんなに映画を見ていてしんどかったのは初めてでした。
(しんどい映画、といえば、別の意味で、ですが、昔みた『ゴダールリア王』は恐らく一生忘れられないくらいしんどかったです。一時間半くらいの上映中にあわせて30回以上記憶が飛びました。寝て…。寝ながら長い夢を見て起きたらまだ3分くらいしか経っていなかったりと、唯一無二の映画体験を致しました。一体あれはなんだったのかを確かめるためにもぜひまた見なくてはと思っております…)

情報としては既知のものがほとんどでしたが、編集されている、ということを考慮しても、実際に彼らが語る(もしくは沈黙する、言葉に詰る、激昂する、笑う、涙を流す)時間そのものと密着せざるを得ない(インタビュー)映像の持つ意味というのは、テキストと写真から読み取るものとは全く別物であると強く思いました。

何かを語ろうとする人の顔をこんなにも凝視する経験というのは、日常においてはそうそうないだろうなあ、などと考えながら見ていましたが、毎回この凝視が私のドライアイにはかなりこたえたようで、見終わった後はいつも目がまともに開かなくなるくらい痛くて痛くて大変でした。


そして来年には日本でも、本国ドイツで喧喧諤諤の議論を巻き起こした人間・ヒットラーの最期を描いた映画『der Untergang』が公開されるかと思いますが……気になるところです。
あちこちで前評判ばかりを読み齧ってしまったので、とにかく早く作品を見てみたいものです。

http://www.deruntergang-special.film.de/
http://www.spiegel.de/kultur/kino/0,1518,318031,00.html